■青川県の日本救援隊の現場、どうなったんでしょうか。すみません、情報まだありません。現場の記者は大変なので、こちらからの連絡は控えています。良い情報があったら、速報されると思うので、まだ救出はできていないのか?母子の遺体が午前7時20分(北京時間)発見されたそうです。もうひとり生き埋めになっているようですが、絶望的と断念。他の現場に移動です。夜を徹して、手作業でがれきを取り除き続けてたそうです。
■ネットでは日本への尊敬と期待が高まっています。重慶の日本総領事館によりますと、 16日、湖南省の30歳代の男性から日本の緊急援助隊の派遣に対する感謝の電話があったそうです。電話口でしばらくは泣き声ばかりで、言葉ならない様子。そのご、とつとつと、つぎにようなことを話したそうです。「日本が緊急援助隊を派遣してくれた事に大変感激した。祖父に小さいときから日本軍の蛮行を聞かされ、日本が大嫌いだった。しかし自分も小学生の子供がおり、被災地での悲惨な状況に涙するなか、日本の援助隊が来るというニュースを耳にし、大声で泣いてしまった。隊員が一切の苦労をいとわない、と言われたことに感激し、日本に対する嫌悪は感謝と尊敬の念に変わった」。こういう反応は、いたるところでみられます。
■中国の対日国民感情が改善したというならば、これはよかったとしましょう。しかし、今後、現場の状況が客観的に把握されてくると、地震が天災とういだけでなく、人災の側面もでてくるかもしれません。阪神大震災も人災の側面がありました。ネットでは、「しっているかい?日本では地震のとき学校で避難するんだそうだ」と、中国政府に対する嫌みっぽい書き込みをみかけました。政府批判が表面化してくると、この矛先をどこか別の方向にむけなければいいけない状況が生じてくるかもしれません。
■おから工事、海外救援の受け入れのおそさ、次ぎに中央の緊急対策費や義捐金の横領(唐山地震のときもあり、後にニュースになりました)、あと被災者の生活支援のおくれ、不平等、疫病(四川の夏は高温多湿、もともと疫病が流行りやすいの殺菌作用のある唐辛子を大量にたべるようになりました)。治安の悪化、物資の奪い合い(?)。よほどうまく迅速に、被災地の対応や支援を行わねば、そういった懸念が、こんご新たに発生したり、発覚してくるのではないか、と思われます。
■さらに、全国的な影響をみると、中国全体をおそうインフレ、異常気象による農産物収穫減少(北京が今の季節、薄手のコートがいるくらいさむいなんて異常!)、穀物備蓄の不足。北京市民には「五輪をやることで被災地を励ませる」なんていう人がいますが、それは被災地で復興のめどがたち、一筋でも希望がみいだされる状況であるという条件が必要です。被災地で人々が飢えや病気で苦しんでいるときに、五輪でお祭り、という気分ではないでしょう。今のところ、開催を延期するといったことはありえない、としていますが、あと2カ月あまり、中国にとっては正念場となりそうです。
■大震災の救援活動には、各国が経験を積み重ねてきた、ノウハウというものがあります。阪神大震災のとき日本の対応は、きわめておそまつでした。そのとき、私たちは米国のロス地震で活躍したFEMAの危機管理、救援活動と比較、検証して、日本政府を批判しました。日本の震災危機管理はそのご飛躍的に改善され、新潟中越地震などでいかされていった。今回の中国の地震についても、わたしは初動の問題点が多いと思います。そして、今後あかるみでてくる問題も。
■今は国内外ともメディアは人命第一にかんがえ、救助にプラスになるような報道を優先しています。CCTVの感動報道を「演出しすぎ」という方がいるでしょうが、これは国民を被災地に同情させ、義捐金やボランティアを集めるという、人道主義報道の基本にそっていると思います。(当初の狙いは、党の指導のもとで国民の団結をよびかけるプロパガンダだとしてもね)。
■しかし人命救助が一段落したときに、厳しく中国政府批判をすることになると思います。そのとき、中国の方々はここにこられている方々もふくめ、それを受け入れる度量があるのでしょうか。それとも、またもや敵対報道、とブーイングの嵐でしょうか。
■今後あかるみになってくるであろう中国の問題点をメディアは、各国と比較検証してほしいものです。
■震災の直接的経済損失について、重慶の証券会社が最大1900億元と推計しています。経済成長を0・15~0・2㌽くらい引き下げる可能性があります。外資への影響も少なくないみたいです。雪害がたしか1111億元でした。人的被害の規模は比べものになりませんが。
■あした、現場にいくことになりました。しばらく、ブログはお休みになるかも?
■そのまえに、きょうのボツ原稿を救済。
【北京=福島香織】犠牲者5万人を超えるともいわれる四川大地震が中国に与えた直接的経済損失が1900億元にのぼる可能性がでてきた。新華社系列の新華報業ネットが重慶市の西南証券の分析として伝えた。今年初めの雪害による直接的経済損失は1111億元でそれ以上の規模になるのはほぼ確実だ。震災被害は第2~第4四半期の経済成長率を0・15~0・2㌽引き下げるとみられている。
分析によると、直接的経済損失は1050億元から1900億元のあいだと推計。うち人的損失、不動産など財産の損失は750億~1300億元にのぼると見られる。そのほか、企業が1~3カ月の間、生産停止、あるいは生産半停止になり、生産減による損失が300億~600億元にのぼるという。
ただ損失は四川省内に集中しており、一部専門家によれば「再建の投資機会も今後あり、生産を刺激し、投資を牽引する」との見方も示されている。
一方、四川・重慶は全国の耕地面積の8・2%を占め、06年の穀物輸出の9・2%を支える農業地域。養豚も主要産業であり、食品物価は間違いなく上昇するとみられている。中国ではすでにインフレ圧が高まっており4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は8・5%で食品物価の上昇率は22・1%。経済観察報は「地震が農業生産量に打撃を与えたうえ、被災者の大量の食品、日用品の需要がインフレへの新たな圧力になる」と警告。中信証券は「震災により豚肉の供給が短期的には半分に減少する」と予測している。
また被災地復興が本格化すれば建材、コンクリートの原価が高騰、消費者の不動産購入意欲がそがれるため、これまでバブル気味だった不動産価格が一気に崩れる可能性が指摘されている。南方都市報は全国の不動産価格が短期的に35%前後下がる、という開発業者の予測を紹介している。


by sylvana
ただいま~、本を二冊ばかり出…